有機化学:芳香族求電子置換

みなさんはじめまして。シマゲンと申します。
本日は有機化学における内容をまとめます。第一回目です。

有機化学に関しては単元にまつわる問題をピックアップしていきます。

 

問1
芳香環に対するヨウ素置換における試薬選択

問2
ハロゲン化アリールハロゲン化ビニルがFriedel-Crafts反応の条件下で生成しない理由

問3
芳香族求電子置換と芳香族求核置換の違い

問4
ハロゲンはなぜ不活性基といえるか

問5
アルキルベンゼン臭素化はどのように起こるか
反応例)プロピルベンゼンから1-ブロモプロピルベンゼンを得る反応

 

 

 以上5題の解説をします。

<解答>

問1

ヨウ素自身は芳香環に対して不活性基である。過酸化水素のような酸化剤、またはCuCl₂の塩を加える必要がある。

問2

アリール型およびビニル型カルボカチオンはエネルギーが非常に高いから。

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問3

求電子置換:
電子供与性置換基のときカルボカチオン中間体を安定化させるため有利である。
求核置換:
電子求引性置換基のときカルボアニオン中間体を安定化するため有利である。

 求電子置換に対して環を不活性化する電子求引基(-NO2,-CR,-CN)は求核置換に対しては環を活性化する。そのうえ、こちらの官能基は求電子置換ではメタ配向性基であるが、求核置換ではオルトーパラ配向性である。

問4
ハロゲンは強い電子求引性誘起効果が弱い電子供与性共鳴効果に打ち勝つため。

問5
アルキルベンゼンをN-ブロモスクシンイミド(NBS)で処理する。
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今回の単元からは以上となります。それでは失礼します。