2023年8月27日 最近読んだ小説の話

みなさんはじめまして。シマゲンと申します。
8月もあっという間で、残すこと3日間ほどしかありません。

みなさんいかがお過ごしでしょうか。

今日は日曜日ということで私は特に予定はないですが、来月の学会に向けた準備や大学の講義のアシスタントのバイトで課せられた作業をするなどして時間が過ぎていっています。

さて、本記事では最近読んだ小説について紹介しようと思います。
というのも今の自分はとても読書欲や創作意欲がとても高く、先週から3~4冊ほど読みました。

1冊目は「遠き落日」

かなり文量があり、上巻はとても面白かったですが、後半同じような展開が続きあまり熱が入らなかった作品です。

しかし、主人公の野口英世の生きざまに心打たれました。

野口英世と言えば小学校で習うとおり、自堕落にして借金魔の男。
一方で寝食を忘れるほど研究に没頭する姿。とくに左手が火傷を負い、ハンディを背負っています。

子供のころから貧しい暮らしをし、日本で研究者として歴史に名を残すような男になるため、医者を目指します。
しかし、日本では将来が望めず、単身渡米します。
黄熱病の研究として有名ですが、野口の生涯で多くの人が知らない、苦労と葛藤などが描かれた作品です。

 

自分がとくに印象に残ってるシーンの1つに同郷の女性との掛け合いがあります。
とめ子というその相手は野口が一方的に恋をしますが、相手にされません。
同じく医者を目指して上京し、医者試験に挑む関係ですが、信じられないくらい相手にされません。

その原因のほとんどは野口にありますが、ここまでの振られようを見ているととても悲しくなります。

そして、その恋が実らないと分かってからの野口の態度にも驚かされました。

研究者という立場で下の人間に雑務をやらせればいいのではないかというセリフに対しこのようなセリフがありました。

「もし彼らにやらせて滅菌が不完全で失敗もしたらどうする。試験管に雑菌が入って折角の仕事が無駄になる。自分で滅菌してやれば自分の仕事に自信をもてる。俺は自分で試験管を洗わないような男の仕事は信じない。手間がかかって時間の浪費のようだが、自分でやるほうが正確で間違いがないんだ」

こういった態度をみるとかっけえてなりましたね。

2冊目は「推し、燃ゆ」

1冊目に対してこちらはすごく物語が短い。2日で読了した。

芥川賞を受賞し、2年前くらいに話題になりました。
推しのために生きる女子高生の発達障害もちの主人公。

読みずらい描写が多かったですが、それを作者は意識して書いたようです。
人それぞれ推しに対する熱の持ち方、応援の仕方なども異なるため、色々考えさせられました。

 

巻末の著者のコメントを以下に書きます。

「頼れる大人は一見厳しく、寡黙で、とっつきにくく見える。頼れない大人は自分を持ち上げてくれる生徒にだけ調子のいいことを言い、そうでない生徒を、言葉を持たない未成年であるのをいいことに傷つける。口を閉じている存在を軽んじる先輩や大人にはどうか背を向けて、心の柔らかい部分をまもって生きてもらえらたと願っている。」

この作品の著者の宇佐美りんさん

なんと自分と同い年です。本作品全体通して確かに若さを感じましたが、同年代でこれだけのものを作れることに尊敬しました。

あるいみ嫉妬に近いなにかを感じられた。

 

 

他にも紹介したい作品は多いですがここらへんで、、、

 

 

また、先週の日曜日に四谷三丁目にあるブックバーで読書会があり、そちらに参加し多くの本を紹介されました。

自分は朝井リョウさんの「世にも奇妙な君物語」を紹介し、それなりに読んでみたい!という感想などもいただきました。

その会では自分と同じ世代の人はおらず、社会人経験の多い大人の方々から貴重なお話などもいただきました。

普段交流する機会がないため、とても勉強になりました。

 

 

本日はこの辺で失礼します。
読みたい本がたくさんあり大変です。。。。