2022年12月31日 Shimagen文学賞

みなさんはじめまして。シマゲンと申します。
今年最後の記事は私が2022年に読んできた本の紹介で締めさせていただきます。

 

2022年は進路も無事決まり、受験勉強のようなものから解放され、割と暇な時間が多かったです。なので昨年よりも読んだ本の数は多かったです。

それでは順番にご紹介します。点数は10点満点となります。

1. 告白 8点

有名作家湊かなえさんの作品。実は小説で湊さんの作品を読むのは初めて。
書店で呪術の作者が表紙書いていたので気になり購入。

内容としては、噂通りのハッピーエンドではなく、登場人物誰もが幸せには終わらない感じでした。中学校が舞台で教師の娘が生徒に殺されるという話です。それの犯人2名の生徒や担任の先生など計4~5人の人物にフォーカスが置かれて話が進んでいきます。

なかなか読みやすかったし、ストーリーのどんでん返しがいくつも含まれていて、展開が読めずドキドキした一作でした。

 

2. QJKJQ 7点

読書会で仲良くなって人から紹介された作品。タイトルからしてトランプ?って思って読み始めた。

内容としては猟奇殺人が日常の家族たちのお話。主人公の高校生の女の子がなかなかに狂っていて、その父親も狂っており、突然の家族の死から始まるストーリーが面白かったです。猟奇殺人とは何なのか。サスペンス系のジャンルながら読みやすかった。

 

 

3. 僕の好きな人が、よく眠れますように 6点

私の出身県の岐阜の作者、中村航さんです。なんと大学も同じという。
話自体は今の自分に少し一致している部分があった。理系大学院生の男が北海道から研究生として来た既婚の女性に恋をするという物語です。

お互いが好きであるが、決して結ばれないという恋物語ですが、冬に読むのはキチーかったです。
点数が少し低いのはラストのシーンの締め方が何か中途半端?

会話が少ない中で、二人の行動描写だけで好きを表現する難しさがあり、勉強になった。

 

4. シャーロックホームズの冒険 4点

これは点数をつけるのが難しかった。というか全部読み終えず途中でやめた。
名探偵コナンなどで名前が出てきますシャーロックホームズ。探偵助手のワトソン君と協力して奇妙な事件を解決していきます。

感想としてはホームズすげええってなりました。残念ながら事件の内容や解決までが少し回りくどいかなと思ってしまった。
短い話が数話書かれており、どうしても似たような内容に感じてしまい飽きてしまった。

緋色の研究などは興味があるので機会があれば読んでみたい。

 

5. 横井軍平ゲーム館 6点

これは小説ではなく、ゲームクリエイターの人のインタビュー本。
任天堂でヒットしたゲームソフトやコントローラーのボタンの技術がどのように作られたかを知ることができた。

特に関心がわいたのが、コントローラーの十字ボタンについて書かれたところ。
もともとおもちゃ作りが趣味であり、そこからゲーム開発を進め、いくつもの名作を作り出した横井軍平という人物。あっぱれです。

 

6. かがみの孤城 7点

今年の12月23日からアニメ映画として上映が始まりました。
辻村深月さんの作品はこれが初めてで、本屋大賞第一位にもなっていました。
内容は中学校に登校できていない不登校の生徒7人がかがみの孤城に集まり、3月31日までに願いがなんでも1つ叶うカギを見つけるという話。

ページ数がすごく多く、4月から徐々に成長していく主人公とその仲間たちが面白いし、読みやすい内容でした。少し子供向けだったかな?

最後の真相にたどり着くまでは長いですが、その謎が分かってから改めてこの作品の面白さに気づけました。

 

7. サカモトデイズ 10点

漫画です。今ジャンプで連載されており、シマゲンの一押しです。アニメ制作決定したら間違いなく人気出るでしょう。

見た目がスラムダンク安西先生みたいなのが、最強の殺し屋です。
殺人というなかなかに重たいものをコメディを多くとりいれているためか読みやすく、笑いもたくさんあります。

 

8. バター 9点

インスタで紹介されてて、おもしろそうと思って読みました。
食べ物がたくさん出てくる作品で、食欲もそそられる。殺人とグルメが濃厚に融合した作品です。

カジマナという殺人容疑の女性カジマナとメディアライターの記者町田との絡みによって、お互いに大きく変化が起こります。
女性とは何なのか、こうあるべきだということが書かれており、カジマナの思想が今の自分にも少し影響されているかも。

最後の結末についてはすごく鳥肌がたったのを覚えている。また読みたくなるような作品です。

 

9. 腹を割ったら血が出るだけさ 8点

通称はらわた。君の膵臓を食べたいで有名な住野よるさんの最新作。表紙のイラストに惹かれて単行本で購入。

主人公はとある小説にすごく影響を受けており、その作品の中で登場する人物そっくりの男が現実世界で現れ、その2人が中心となる作品。

この作品内で頻繁に出てくる主人公の気持ち「死にたい」というのがすごく斬新。
どこか自分にも似ているかも。

相手を知り、自らを知るということの大切さが学べた。
青春ってええなぁ~

10. 金の角持つ子どもたち 8点

小6になって、サッカーをやめて最難関の中学を受験したいと決意した男の話。
塾講でのバイトをしている自分にはとても勉強になった。
両親や塾の先生の気持ちや指導などで共感できる部分が多かった。

 

 

11. 20代で得た知見 4点

いわゆる自己啓発本
今年自分の生き方に対してこのままでいいのか?とふと思ったことがあり、書店で購入した。

恋愛の話や仕事、人間関係などでどう生きていこうかなどが筆者視点で書かれている。
あー、こういう考えもあるのかと思った部分もあった。

一つ紹介すると、

「どうせ何を言っても怒られるなら、好きなことを言い続けたらいいんじゃないか。そして別の誰かに好かれたら、それはそれでいいんじゃないか。それはそれで退屈かもしれないけど、退屈ならまた暴れたらいいんじゃないか」

点数があまり高くないのは途中で書いてることいい加減だなと思ったりして、全部読み切る前に終わったからです。

 

12. AI vs 教科書が読めない子どもたち 9点

読書会で紹介されたビジネス書。
教職課程の自分には非常にためになった本。

AIとはなんでも万能そうに見えて、そうではない。目の前の文章を読んでその回答を読む。人の考えや思考を読み取るのことはできないものです。ようは数万数億の情報を記憶することしかできない。読解力を持ちあわせていない。

しかし、今の子どもたちは読解力があるのか。学校の教科書を正しく読めているのか。
そのスキルがなければ、AIにできない仕事を人間に任せることはできない。

子どもたちに読解力を与えるにはどうしたらいいのか、読解力がないとどうしてまずいのかということを学べました。

自分も読解力が決して高いとは言えないので、不安になりました。

 

13. 月と六ペンス 10点

これ今年読んだ中でも1位か2位かで迷った。

絵を描きたいという使命にかられ、これまでの生活を全て捨てたストリックランドという男の生き様がかっこよすぎた。

主人公という概念がなく、ストリックランドに会いにいった「私」視点で物語が進んでいき、絵描きに目覚めたストリックランドの狂いっぷりが読んでて面白い。

この作品の一説ですごく気に入っているものを紹介します。

「愛などいらん。そんなものにかまける時間はない。愛は弱さだ。俺も男だから、ときどき女は欲しくなる。だが、欲望さえ満たされれば、ほかのことができるようになる。肉欲に勝てないのが、いまわしくてしょうがない。欲望は魂の枷だ。俺は、すべての欲望から解き放たれる日が待ち遠しい。」

ストリックランドの考え方、自分中心主義で自分の好きな相手、好きなことに集中するという姿が最高にかっこよかった。惚れた。

 

14. 同志少女よ、敵を撃て 10点

この作品も10点。今年の本屋大賞第一位です。
独ソ戦を舞台としたソ連の女性狙撃手のセラフィマ。故郷を燃やされ、その因縁の相手への復習が彼女の戦う理由だったが、同じ狙撃仲間5人、戦場を生きていく中で、本当に戦う理由は何なのかが変わっていきます。

登場人物がどれも魅力的で、自分はオリガとアヤがめっちゃ好きです。
終戦後の話もきれいにまとまっていて、ページ数はとておも多いが、多くの賞をとっているのも納得いく作品。

 

15. お探し物は図書室まで 9点

あまりにも読みやすく3日くらいで読み終えた。これは教員採用試験の期間中に読み始めた。

登場人物が図書室を訪れ、自分になにが今必要なのかを考えさせられ、そして変わっていくという。人間とはこういいものだ!といったことが書かれています。

 

16. みかづき 10点

今年の正月から読み始め、すごくおもしろかった。
以前ブログでも紹介しているので割愛。

 

17. ひと 9.5点

ひとってあったけえ...(雑)

鳥取から一人で上京してきた男子大学生がある日、母の訃報を聞き、頼る人間がいなくなった。そんな中惣菜屋さんのひとたちと出会う。

同じ高校の女の子とも再開し、そこからのラブストーリーもよかった。

 

18. 熱源 10点

アイヌ民族が舞台です。
日露戦争樺太はロシア領から日本領となり、そこでアイヌの生き方は大きく変化した。
少数民族であり、このままでは病気にもやられ、教育もままならない。
そんな中で立ち上がったヤヨマネクフ。それとポーランド人のブロニスワフ

この2人の文化を守ろうという生き様がかっこよかった。

(ここらへんからブログを書くの疲れてきた…)

 

19. シャイロックの子供たち (今のところ7点)

今読んでる最中です。池井戸潤さんの作品

 

20. スワロウテイル 6点

映画監督の岩井俊二さんの小説作品。
今年自分がちょっと気になって、失恋した子から借りた作品。これを見ると思い出して悲しい気分になる。

内容としては日本にある移民を中心とした集落の話。犯罪が絡みあい、そこから悲劇へと進んでいく...内容が薄れてきた

 

21. ベルリンは晴れているか 7点

去年くらいからずっと気になっていた。一冊。
ミステリーと戦争ストーリーがかけ合わさったもの。ナチスドイツが舞台となっており、主人公のアウグステは旅のなかで多くのなんやかんや。。。

 

 

はい。今年読んだ作品は以上となります。
読み終えた当時はもっと感想が書けたと思いますが、後半になってから雑になってしまった。この作品たちから今年の1位を決めるとなると10点の作品からですが、

難しい。また読みたい!と思えて、自分の考え方や思考などにも影響を受けた中で選ぶとしたら、

 

 

1位 月と六ペンス
2位 同志少女
3位 熱源

 

といったところです。気になった作品があればぜひ読んでみてください。
今日で2022年も終了です。

来年もシマゲンは頑張って幸せになることを目指して生きていこうと思います。
それでは本日はこの辺で失礼します。